不動産取引の際にかかる諸費用(経費)について

不動産の売買の際には、取引価格の他に様々な諸費用が掛かります。

あらかじめ諸費用を考慮しておかないと、

「思ったよりも費用が掛かかり、資金が足りなくなってしまった。」(ご購入時) 

「思いのほか手取りが残らなかった。」(ご売却時)

といったことが発生してしまいます。

ご購入時、ご売却時にかかる諸費用についてそれぞれ見ていきましょう。

 

ご購入時に必要となる費用

ご購入時に係る諸費用としては、以下のようなものが考えられます。

一般的には、売買価格の10%程度を見込んでおけば足りることが多いですが、ご購入される物件の種類や価格によっても異なってきますので、事前に不動産業者さんと良くお打ち合わせをして確認されることが必要です。

登記費用

不動産を建築または購入した場合には、所有権保存登記や移転登記が必要です。

住宅ローンを借りた場合には、抵当権設定登記が必要になります。

登記所に納める登録免許税(標準税率)は、所有権保存登記の場合で法務局認定価格の4/1000、所有権移転登記の場合で固定資産税評価額の20/1000、抵当権設定登記は債権金額の4/1000です。

ただし、建物の築年数や規模、種類によって軽減税率が適用されますので、物件ごとに確認が必要です。

また、登記手続きは司法書士さんへ依頼することが一般的ですので、その場合には司法書士手数料も必要となります。

仲介手数料

仲介を依頼した不動産業者に対して支払う仲介手数料です。

宅建業法で報酬の上限が定められていますので、一般的には物件の売買価格の3%+6万円+消費税です。

新築マンションや建売住宅などの場合には、売主が直接販売しているケースもあり、その場合には仲介手数料は必要ありません。

火災保険料

住宅ローンをご利用される場合には、必須です。

住宅ローンをご利用されない場合でも、いざというときのために加入されることが一般的だと思います。

保険料は、建物の床面積・築年数・構造等・加入期間等により異なりますので、物件ごとにご確認される必要があります。

住宅ローンをご利用になる場合の費用

・事務手数料:お借入れになる金融機関に対して支払う手数料です。金融機関により異なります。

・保証料:万一返済不能になった場合のために、保証会社に対して支払う保証料です。お借入時に一括で支払う方法と、金利に上乗せして分割して支払う方法があります。フラット35等をご利用される場合には必要ありません。

・印紙代:金銭消費貸借契約書等に貼付する印紙代です。お借入金額により異なります。

不動産取得税

不動産を取得した際にかかる税金です。

地方税ですので、都道府県により税率は異なります。

不動産取引時の支払いではなく、忘れた頃(登記されてから半年程度)に納税通知が来ますので注意が必要です。

ただし、軽減の特例がありますので、一般的なマイホーム(戸建・マンション)の場合にはかからないケースも多いです。

その他の費用

・印紙代:売買契約書に貼付する印紙代です。売買価格により異なります。

・清算金:固定資産税やマンションの管理費等、物件を所有することでかかる費用について、引き渡し時期に応じて精算をします。

・振込手数料:不動産取引は金額が大きいので、銀行振り込みで決済されることが一般的です。

その他、新築物件の場合には水道負担金や建築確認申請関係費用が、中古物件の場合にはリフォーム費用等が必要となることがあります。お引っ越し費用についても、あらかじめ予算に入れておいた方が安心です。

 

 

ご売却時にかかる費用

不動産をご売却した場合にかかってくる費用としては、以下のようなものが考えられます。

登記費用

相続、結婚、お引越しなどで、現在の所有者の住所氏名と、登記されている内容が異なるケースは多いです。そのような場合には、売却するときに名義人の表示変更登記費用がかかります。

住宅ローンを借りていた場合には、抵当権が設定されているはずですので、抵当権抹消登記費用が掛かります。

また、建物に未登記の増改築や用途変更がある場合、土地の面積が実際の面積と異なる場合などには、建物の表示変更登記費用や、地積校正登記費用が掛かります。

仲介手数料

仲介を依頼した不動産業者に対して支払う仲介手数料です。

宅建業法で報酬の上限が定められていますので、一般的には物件の売買価格の3%+6万円+消費税です。

測量費用

土地を売買する場合、取引面積を確定させることが必要です。

古い成り立ちの土地の場合には、登記面積と実際の面積が大きく異なることもあり、取引に際して測量を行うことが一般的です。

物件や取引内容に応じて、単純に測量を行う現況測量の場合と、道路などの公有地との境界を確定させる確定測量が必要な場合があり、また、隣接する土地の筆数や境界確認書の取得の有無により、費用は大きく異なります。

建物解体費用

古い家屋が存在する物件を更地にして売却する場合には、建物を解体するための費用がかかります。

建物の構造や規模により費用が異なりますので、注意が必要です。

また、先に解体してしまうと固定資産税が高くなるケースがあるので、売買契約後に取り壊すことが一般的です。

建物状況調査(インスペクション)費用

中古建物の取引に際して、取引の透明性を高め、瑕疵担保責任のリスクを軽減するために、建物の劣化状況を調査することが徐々に増えてきました。

必ずしも売主が負担する性質の費用ではなく、購入希望者が費用を負担して行われる場合もありますが、実際の不動産市場においては、あらかじめインスペクションが行われている物件の方が競争力が高いこともあり、売り出される前に行うほうがおすすめです。

2018年4月より、不動産の重要事項説明にも建物状況調査(インスペクション)に関する説明の記載が義務付けられました。

今後ますます利用されてゆくようになるのではないかと思います。

 

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